札幌市乳幼児園医協議会は昭和53年10月に札幌市の認可保育園嘱託園医が中心となって札幌市保育園医協議会として札幌市医師会内に設立されました。その後、全国的組織として日本保育園医協議会が発足し、それに伴い平成4年3月28日より札幌市乳幼児園医協議会と名称を変更し活動を継続しています。平成13年以降の当協議会の活動を振り返ると、国の子育て支援策の拡充に伴う保育園定員の大幅な増加に伴い、協議会会員の園医としての業務量が大幅に増加したことが最も大きな変化と思われます。
札幌市の認可保育園定員はここ数年毎年1,000名のペースで増加し、これは一般的な100名前後の定員の認可保育園が毎年10か所増設されることを意味します。また、小規模保育施設、企業主導型保育所、幼稚園から認定こども園への変更など、様々な形態の保育施設が新たに誕生し、医師会各支部には園医推薦において多大なるご協力をいただいていることに深く感謝します。
少子化が進行するわが国で、保育施設が不足している現状はなかなか理解を得られないと思われますが、女性の就労率が増加し続ける現状から、まだしばらくは保育施設が不足する状況が続くと思われます。ただし、介護施設が保険制度の変更に伴い一時期急増し、今までそのような施設運営の経験のない業種からの参入が相次ぎ、一部施設の破綻が社会問題になっているように、保育施設においても保育所経営の経験の浅い業種からの参入が認められ、今後は保育の質の確保が課題となりつつあります。当協議会としても、健康的で安全な保育が担保されるよう、園医活動を通じて様々な形で働きかけを行ってゆきたいと考えています。
小生が当協議会に入会した平成19年当時は穴倉迪彌先生の後任として中山雅之先生が会長をされており、平成23年からは飯塚進先生が会長職を引き継がれ、小生も副会長として会の運営にご協力させていただきました。平成29年より会長職を任され現在に至っております。本会の事業としては